本調査は2013年2月〜3月にかけて実施したものです。
ご協力いただきました皆さまには厚く御礼申し上げます。

なお,本調査の単純集計の結果を公表しました。
「福島原発事故後の市民社会の活動に関する団体調査」単純集計結果からご覧いただけます。

「福島原発事故後の市民社会の活動に関する団体調査」について

2013年2月

調査の目的

2011年3月11日、東北沖を震源とした地震によって東京電力福島第一原子力発電所の事故が引き起こされました。

事故は、福島に暮らす多数の人びとの日常生活を直接破壊しただけでなく、放射性物質の拡散を通じて広範囲にわたる人びとの生活を脅かし、膨大な数の人びとの人生に後戻りのできない影響を及ぼしています。

この目の前の課題に対して、震災以降、多くの個人・団体が支援や自立のための活動・運動を展開してきました。

これらの活動の担い手は多様なものでした。

NGO・NPOだけでなく、企業、宗教団体や農業団体など様々な属性を持った組織、さらには個々人やサークル、ネットワークなど「団体」という言葉とは本来異なる言葉で呼んだ方がふさわしい人々の集まりなど、様々な担い手が支援活動や意思表示をし、「市民社会」に厚みと深みを加えてきました。

この調査は、このように東日本大震災以降展開する多様な市民活動を全国的規模で明らかにするとともに、それを記録として共有し後世へと受け継いでいくことを目的としています。

それは地図を作る作業に似ています。この地図を作ることで、市民社会の可能性と困難に関する議論にしっかりとした基盤を用意し、同時にそれぞれの活動の歩みを今後も進めてゆくために、少しでも役に立てればと考えています。

調査の特徴と意義

(1) 市民社会の広さと深さをとらえる

被災地とそれ以外の地域、NGO・企業・ネットワークなど多様な担い手(ここでは便宜的にすべて「団体」と表現します)の区別を越えて、原発やエネルギー問題に関して展開する市民社会の動きを調査する点で、これまでにない試みです。これにより、市民社会の広範なアクターの現実と可能性を捉えることできます。

(2) 独立した研究グループだからこそできる調査をする

独立した研究グループの実施する調査では、それぞれの組織の活動の経緯や、意識や意見、活動を取り巻く制度的・社会的環境などにも踏み込んで、現状を明らかにすることができます。

震災以降、なぜ市民活動は活発になることができたのか、その基盤は何だったのか。それぞれの組織の方向性の違いはどこからやってくるのか。今の社会にどのような影響を与えているのかなど、市民社会の今をより深く理解することができます。

(3) 市民社会と「今」と「未来」を考える

市民社会の現状を分析にすることで、震災から2年が経とうとしている今、今後の市民活動において何が課題となっていくのか、市民社会の未来はどうなっていくのか。実態に即して、明らかにすることができます。