3.11後の市民団体
政治参加
ネットワークに関する調査

2018215日〜31

「社会と基盤」研究会では,2018年春に「3.11後の市民団体の政治参加とネットワーク」に関するアンケートを実施しました.多忙中にも関わらず308団体から回答をいただき,ご協力に深謝いたします.

調査結果の一部として単純集計を公開いたしました.今回の集計は回答全体の度数分布や比率を示す基礎的なデータとなります.

今後も引き続き,分析を進めるとともに,さまざまな形で結果を社会に還元してまいります.

単純集計結果
2018-09-18版
調査期間2018215日 ~31
調査対象市民団体
調査方法メールまたは郵送調査法
調査主体「社会と基盤」研究会

調査の特徴

広さと深さ

日本全国のNGO・NPO・ネットワークなど市民社会の多様な担いを対象に,現代社会の諸課題に関して展開する市民社会の動きを調査します.組織形態や規模,取り組む課題を限定しない点で,これまでの調査にない試みです.これにより市民社会の広範なアクターの現実と可能性を捉えることができます.

独立した研究グループ

本調査は,政府や企業から独立した研究グループである「社会と基盤」研究会が実施します.
震災以降,なぜ市民活動は活発になることができたのか,その基盤は何だったのか.それぞれの団体の方向性の違いはどこからやってくるのか.独立した研究グループとしての強みを活かし,それぞれ団体の活動の経緯,意識や意見,活動を取り巻く制度的・社会的環境などにも踏み込んで,市民社会の現在を読み取っていきます.

過去,現在,そして未来

市民社会の現状を分析にすることで,震災から7年が経とうとしている今,市民活動の今後の課題は何か,市民社会の未来はどうなっていくのか.過去の調査成果とも照らし合わせ,市民社会の現状と未来を実態に即して明らかにしていきます.

調査の目的

東日本大震災と福島第一原発事故は多くの人々の生活を脅かしました。それに対して多くの個人や団体が支援や自立活動を展開し、また日本のエネルギー政策のあり方を見直そうと幅広い運動が隆盛しました。前回の調査結果から分かったのは、それらの団体のおよそ三分の一が震災後に結成されたということでした。新たな団体とそれまで粘り強く活動を続けてきた団体とが融合することで大きなうねりが生まれたのでした。

前回調査から5年後の2018年。この間さらにさまざまなことが起こりました。原発再稼働に対しては震災から7年が立とうとする今も反対運動が繰り広げられています。

貧困政策は生活困窮者自立支援法の制定を経て、なお新たな課題に直面しています。基地問題ではオスプレイ配備が大きな議論を巻き起こしました。共謀罪や安保法制の制定に対しては国会前や全国で大規模なデモが展開してきました。

これらの運動・活動は、一見すると、バラバラに展開しているように見えます。一つの運動が盛り上がっても、それは一時的であったと見る人もいるでしょう。しかし私たちは、前回調査の結果も踏まえた上で、個別の運動を越えた大きな潮流が何らかの形で形成されているのではないか、という仮説をもっています。

様々な運動・活動はどのようにつながりあっているのか。活動・運動はどのように政治に声を届けようとしているのか。また活動・運動はどのように/どの程度、市民社会に根を下ろしているのか。以上の点を明らかにするため、新たな調査を実施させていただくこととしました。

この試みは、「地図を作る」作業に似ています。市民社会を取り巻く「地形」は、震災とその後の出来事によってどのように変化したのか。市民社会の将来を展望していくためには、まずはしっかりとした事実に基づく議論が必要だと、私たちは考えています。その上で、継続的に調査を行い、記録として共有し後世へと受け継いでいくことで、私たちの役割を果たしていきたいと願っています。

「社会と基盤」研究会について

「社会と基盤」研究会は,一橋大学の研究者を中心に2011年4月に結成されました.エネルギー,インフラ,都市,社会運動・活動など震災後の社会に関わる様々なテーマについて研究活動を実施しています.

社会運動・活動の領域では,前進となる研究会を含めると20年近くにわたり,市民社会を構成する団体=市民団体に着目して継続的に調査を続けおります.

2013年には,原子力発電所やエネルギー問題にかかわる市民団体を対象とした「福島原発事故後の市民社会の活動に関する団体調査」を実施して,その成果は書籍としても公刊しています(町村敬志・佐藤圭一編,2016,『脱原発をめざす市民活動——3・11社会運動の社会学』新曜社).

本件に関するお問い合わせ

「社会と基盤」研究会

〒186-8601 東京都国立市中2-1
一橋大学大学院 社会学研究科 町村研究室 内